プライスアクション・トレード教室:ダイナミック・サポート&レジスタンスにも法則がある!(Vol.007)
最終更新日 2020年2月11日 : 【特許技術】プライスアクションJAPAN by kumahige
くまひげ先生のプライスアクション教室:
ダイナミック・サポート&レジスタンスの法則(Vol.007)
トレンドにおけるダイナミックなサポート&レジスタンス
サポート&レジスタンスを利用したトレードは
カウンター・トレンドになると考えている人が多いようだが、
使い方によって、トレンドでのプルバックでのエントリー・タイミングの判断に利用することができる。
ダイナミック(動的)なものを利用して、
サポートやレジスタンスを判断する方法がこれにあたる。
最もシンプルな方法は、
移動平均線(MA)をダイナミックなサポート&レジスタンスとして利用する方法である。
移動平均線(MA)の計算は、
パラメータの期間分のプライス(価格)の平均である。
これは何を示すかというと、
移動平均を境として、その期間での上下で損益分岐点ができるという点である。
具体的には、プライスがMAの上にある場合、
ロング・ポジションを保有しているトレーダーの多くは含み益が出ているが、
ショート・ポジションを保有しているトレーダーの多くは含み損を出しているということである。
逆に、プライスがMAの下にある場合、
ショート・ポジションを保有しているトレーダーの多くは含み益が出ているが、
ロング・ポジションを保有しているトレーダーの多くは含み損を出しているということである。
こういった損益分岐点では、多くのトレーダーの攻防が起こりやすい部分であるため、
サポート&レジスタンスとして機能しやすい。
このMAをサポート&レジスタンスとして利用している上で、
私どもの研究でわかった法則がある。
ダイナミック・サポート&レジスタンスの法則
MAのパラメーターが「20前後」がサポート&レジスタンスとして機能しやすく、
これ以上にパラメータが大きくなるほど
サポート&レジスタンスとして機能することなく、
通過してしまう可能性が高い。
あくまで、一般的な、パラメータ数値においてである。
20と140を比較した場合、20のほうが機能しやすいということである。
特別に、多くのトレーダーが見ている200MAなどは例外である。
パラメータが小さいほどMAにタッチする回数も多くなるのは当然であるが、
タッチする回数に対して、バウンドする割合が多いのである。
一定の短い期間のMAのほうが、
サポート&レジスタンスとして利用する人が多いということもあるだろう。
売買タイミングを計る上で、あまり長期のMAは使用されない。
200MAを使う人は多いが、あくまでフィルターとしてであろう。
多くの人にとって短期MAは、売買シグナルとして利用しやすいものである。
では、その中でプライスアクションを使うトレーダーで最も利用者が多い、20MAについて述べていく。
単独ではMAを利用するときには、EMA(指数平滑移動平均)を使う場合が増えているが、
私の場合は、通常は、ボラティリティが判断しやすいこともあり、
ボリンジャーバンドをチャート上に表示しているので、ミドルラインである、20SMAを使うことが多い。
単独で使う場合は、20EMAが良いのではないかと思う。
ダイナミックなサポート&レジスタンスにおいては、
どのタイムフレイム(時間枠)でも機能する。
ただし、これらを売買シグナルのセットアップとして使う場合、
単独で利用するのは精度が低いため、
必ず一定の裏付けとしてのロウソク足ごとのプライスアクションが必要となる。
ロウソク足のプライスアクションによる裏付けおこなう場合、
これらのサポート&レジスタンスは高確率に変わる。
以下にダイナミックな20SMAサポート&レジスタンスが
どのように機能しているかをご覧頂きたい。
私も、早いもので、相場を始めてから30年になる。
そろそろ、今まで学んできたものを少しづつ出していくことで、
世の中の相場を目指す方々に貢献できればと考えている。
そのために、この「プライスアクションJAPAN」を始めることにした。
現在公開している、独自の考え方の『プライス・ストラクチャー™』は、
プライスアクションのひとつの技術を最もシンプルにしたもので、
多くのトレーダーの方々に知っておいていただきたい
ベーシックな短期のトレンドフォロー手法である。
※出版予定の原稿の一部であるため、著者の許可無く、転載を禁じます。